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マルタ コウイチ 城島中学校
三潴高校
西南学院大学
丸田 幸一
趣味:法律セミナー講師 1962年3月24日生まれ
 

多重債務問題や労働問題等、近年の日本社会の「法的不安定」に直面し、改めて日本における『司法』の非力を痛感しています。『司法』に関わる者たちが奮起し、身を粉にして働かなければ、他強一弱『司法』は、これからも続くでしょう。


事務所名:ソーシャル司法書士事務所 住所:福岡市中央区舞鶴3丁目2-31 舞鶴栄光ビル401号
TEL:092-716-8658 FAX:092-731-7285 E-MAIL:

2007/04 (1)
2006/07 (1)


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貸金業法改正に想うこと
「貸金業法等改正に想うこと」            
                         
 やっと、グレーゾーンが撤廃された。長年に亘ってクレサラ問題に取り組んでこられた被害者の方々や法律関係者・ジャーナリストの方々には、本当に「有難うございます」
と申し上げたい。
 この殺人金利が、これまでに何十万人の命を奪ってきたのだろうか?それは、阪神・淡路大震災の犠牲者の何十倍、尼崎列車脱線事故の犠牲者の何千倍である。また、何百万人の人々を夜逃げに追い込んだのだろうか?何百万人の人々の仕事・家族・財産を奪ってきたのだろうか?何百万人の人々の人生をメチャクチャにしてきたのだろうか?そして、莫大な多重債務者を生み、それらの人々を狙ったヤミ金を生み、その派生犯罪である架空請求・不当請求・振り込め詐欺を生んできたのだろうか?この殺人金利が何故長い年月の間リコールされなかったのだろうか?今も毎日毎日これらの惨状を目の当たりにしている私が、その答えとして考えつくのは、この殺人金利によって恩恵を被ってきた社会的強者が立法・行政・経済・メディアの指導者たちであったということである。殺人金利を立法したのは国会であり、それを容認したのは行政であり、この金融商品を扱う会社を仲間だと認めたのは経済団体であり、サラ金から貸付利息をもらっていたのは銀行であり、サラ金から生命保険料をもらっていたのは保険会社であり、法改正後の今も年利29.2%のCMを流し続け・広告を掲載し続けているのはメディアである。リコールされなかった理由はここにある。
 しかし、いつの時代もどこの国でも、やはり政治は社会的強者のためになされるものである。何故なら政治と直接・間接に係わりのある人々ほど投票に行き、それがない人ほど投票に行かないからである。そして、絶対的ではないが相対的には、社会的強者ほど政治と直接・間接に係わりがあり、投票に行くのである。これが、議会制民主主義が世論を反映しないという悲しい宿命である。尚且つ「失われた10年」以降の日本は、リーダー達の「格差」推進政策が粛々と進められているのである。もっと恐ろしいことが起きるような気がしてならない。
 ところで、私達司法書士はこの未曾有の殺人金利パニックを未然に防止することはできなかったのだろうか。「予防司法」を標榜してきた司法書士としては、今回のグレーゾーン撤廃の喜びよりも、その不甲斐なさへの憤りのほうがはるかに強い。私が司法書士を開業した平成6年の自己破産申立件数は、4万件であった。その5年前の平成元年は9千件である。今はその20倍超である。それほど、事業倒産・事故や病気・ギャンブルや浪費が増えたのだろうか。その答えはノーである。これは、いうまでもなく「高金利・過剰貸付・過剰広告・過酷な取立て」によって大量生産されたものである。特に近年のサラ金の株式上場・経団連への加入・サラ金広告の解禁・無人契約機の解禁・サラ金の社債発行等の直接金融の解禁等は、多重債務者大量生産のための強烈な手段となったのである。勿論、これらを防止することは司法書士のみをもってできたことではないが、当時、サラ金広告や無人契約機の解禁に異を唱えたものの、全く非力であった「司法」を思い出さずにはいられない。こうなることはわかっていたのに。
 そして、私達司法書士の日々の債務整理事件への取り組み方は間違っていなかったのだろうか。私は、間違っていたと思う。平成6年以降の13年間で約180万人が破産手続をしたのである。民事再生・任意整理を含めれば300万人を超えるのではないだろうか。その殆どに司法書士等の法律家が関与してきたはずである。その関与においてどれだけ債務者の方々に「多重債務者激増問題の歴史や現状そしてその本質」を伝えてきたのだろうか。草の根で「国民世論」に訴えてきたのだろうか。もし、300万人に伝えてきたなら、今この世に殺人金利は存在しないはずだ。300万人の家族を含めれば1200万人、実に全国民の10人に1人である。 今と違う日本社会になっていたであろう。ところが、今も日本社会には高利貸金業者への債務延滞者が267万人存在している。やっぱり、私達はただ債務整理をしてきたのではないだろうか。日本社会の将来を見据えた執務になっていたのだろうか。沢山の事後処理に明け暮れ、一人一人の書類作成において事前予防を見据えた労を惜しまない執務姿勢に欠けていたのではないだろうか。結果として、多くの司法書士が多重債務者に養ってもらう現状を引き起こし、サラ金の不良債権処理出先機関と化してしまったのではないだろうか。今も全国各地に行く度に、地下鉄や電車の「破産やります」広告が増え続けている。一体いつまで、多くの司法書士が多重債務者(その生産者であるサラ金等)に養ってもらうつもりなのか。
 戦争終結を願って「戦場の映像をお茶の間に送ってくる」メディアがいる。しかし、「戦争が起きてしまった時点で、それを防げなかった世界のジャーナリズムの敗北である。」「多重債務者が社会構造的に大量生産されている今、私たち司法書士は敗北の連続である。その事後処理に間違ったヒロイズムを抱いてはいけない。私たちが、どんなに真面目に、真摯に、謙虚に多重債務者の救済に労を尽くしても、市民は冷静に見つめている〜「司法書士さんは破産事件で儲かっているみたいですね。」と。債務整理事件への取り組みは、絶対的正義ではない。債務整理事件のない日本社会を実現できたとき、それが予防司法の担い手・司法書士の勝利である。」
 平成15年の24万件から平成16年の21万件と破産申立件数が減ったときに、景気回復を理由に挙げた専門家が少なからずいた。とんでもない現状認識の甘さである。当時は、出資法改正によるヤミ金パニックの多少の解決と司法書士等による任意整理・民事再生等による破産申立の減少であったと思う。さて、グレーゾーン撤廃等の法改正で多重債務者は減少するのだろうか。私は悲観的である。ここ数年目につき始めた高金利18%の銀行ローンとそのCM(健全な経済・社会の発展に寄与すべき銀行がサラ金化?)、違法利息を引き直さないままのおまとめ銀行ローン(新たな保証人の犠牲、不動産担保おまとめローンによる財産の喪失)、24時間携帯でもOKの即日振込融資、病院とクレジット会社による病院代の借金、所得税・住民税・自動車税・電気代・水道代・国民年金・国民健康保険料等のクレジット払い、クレジットの過剰与信・高手数料問題、そして非正規雇用労働者の著しい増加と格差社会のますますの進行、庶民増税を財源とする企業減税とそれにもかかわらず企業利益の労働者への非分配、社会参加前の若者への消費者教育のなさ、元サラ金社員等からの司法書士への提携勧誘話等々、新たな多重債務者大量生産要因は枚挙に暇がない。5年後の債権者一覧表には、銀行・信販・クレジットが軒並み名を連ねるのは明白である。銀行による多重債務者大量生産、そして銀行の不良債権処理のための公的資金導入という歴史が繰り返されなければいいが・・・
 改正法では、総量規制および指定信用情報機関制度の導入が謳われている。金融庁の監督次第ではあるが、総量規制については実効性は疑わしい。そして、指定信用情報機関制度は恐怖である。何しろ情報機関相互の情報交流によって、銀行からの借入情報までもがサラ金に共有されてしまうのである。銀行から借金をするとヤミ金からDMが来るのではないだろうか。サラ金CMや無人契約機の時より、もっと恐ろしいことが起きる。そして、司法書士は10年後も20年後も債務整理事件に翻弄され続けるのである。
 改正法附帯決議では、政府は内閣官房に多重債務者対策本部を早期に設置し、全国の全自治体に対し多重債務者相談窓口を設置し、司法書士会等とも連携の強化を図るよう求めている。先日、早速福岡県司法書士会西支部エリア内の全自治体に今年のクレサラ白書を持って連携強化の要請に出向いてきたが、現状では各自治体担当者の方々の多重債務問題への現状認識や関連法律知識の不足を感じずにはいられなかった。まず、担当者の方々へのこれらの情報提供から始めなければならない。「キーは行政にあり。」である。その他、学校や公民館での消費者セミナー、間違いなく増えるであろうヤミ金への積極的対応によるヤミ金被害の事前予防、メディアへのCM自粛要請等々、私たちがやらなければいけないこと、私たちができることは山ほどある。全力で取り組もう。
「金利が下がっても多重債務者は減らなかったじゃないか。」と言わせないよう、これ以上「司法」の敗北を続けないよう、今年は正念場である。 

2007/04/28 18:34  |  Comment(0)  |  Trackback(0)
新会社法施行から2ヶ月半たって
5月1日の新会社法施行から2ヶ月半が経ちました。
会社法そのものも旧商法と比較してかなりの変更がありましたが、登記手続も改正部分が多く、法務局では市民の皆さんの本人申請等多くの補正が出ているようです。
登記手続といえども、やはり会社法を熟知した司法書士に依頼しましょう。

2006/07/16 13:32  |  Comment(0)  |  Trackback(0)



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